解体レポート キッチン床編


解体前のキッチンです。
昭和的クッションフロアであります。

空き家バンクに登録されている古民家の多くは家財がそのまま残されています。
こちらの家も、そのままでお借りしました。
なので、キッチンをこのようにまっさらにするまでも、結構大変だったんです。です。

大家さんは、契約前には休日のたびに通って片付けをしてくださっていました。
でも、こちらの都合で早めの時期に契約をさせていただきたかったこともあり、残りの片付けはわたしたちのほうでさせていただくことにしました。
それでも、解体した納屋の片付けの時にはご夫婦で来られて、大仕事を一緒にやっていただきました!有難や!
本当に恵まれています。

使えるものは使って良いよと言ってくださったので、それも有難いです。
荷物の量は半端ないですが、わたしの大好きな古物たちが発掘されるたびに、ウホウホしています。まだやっていますよ。半端ないですから。

きれいに片づけて、リフォームまでされてから貸し出そうという大家さんもいらっしゃるかと思いますが、古物好きにとってのお宝が、ごそっと業者さんに処分されてしまったりするのも惜しい気がするんですよね…
時間はかかりますが、今住むところは確保できているので、わたしたちにとってはこれで良かったなと思っています。


さて、このキッチンを三和土土間に変えるべく、まずは床板を剥がす計画です。


1日目。
第一刀をどこから…と悩みましたが、点検口と思しき?色の違う部分の床板がたわむので、そこを突破口にしました。バールを隙間に差し込んで、剥がしていきます。
上の写真は、わたしがドカドカやり始めたらシレッとやってきて写真に納まる夫です。
なんか悔しい…

ちなみに、ところどころ床がたわむため、床下が腐っているのではないかと思っていたのですが、違いました。
豪雨災害の時に水が入ったのか、床下の木部には一部水濡れした跡がありますが大したことはなさそう。(ちょっと臭かったけど)
どうも、床板がコンパネとかではなく薄ーい合板を重ねて、現場で接着してつくられているせいなのかも…?と思っています。
経年劣化で、板の繋ぎ目部分などの接着が剥がれてきたのかもしれません。


しかし、この薄い合板ミルフィーユの上にクッションフロアがくっついたやつが、ヒジョーに剥がしにくい。
なかなか大きな面で剥がせるところがなく、バールと手で少しづつ。
イモムシが葉っぱを食うように端からバリバリ砕いてゆきます。


本日はお腹いっぱい、もとい時間いっぱい。
正味の作業時間は半日ですが、一日目はここまでしかできませんでした。



2日目は、ワークショップというかオープンハウス状態ということにして、「作業やってみたい方遊びに来てね」という形をとらせていただきました。
助っ人がお二人、来てくださいました!


こんな感じのミルフィーユ。


お陰様でとっても捗り、ほぼほぼ目標のところまでできました。
意外と熱中する、破壊作業…。
一緒にやってくださる方がいると楽しいものでした。
ありがとうございましたー!


ここまでで正味1日半。

がんばった!



余談ですが、このキッチンを工事したのは、この家の上手に住んでいるおじいちゃんだそうです。(現在入院中)
職業大工さんではなく、大工仕事が上手なので工事してくれた、という…。
このミルフィーユ床は、その方独自のやり方なのかしら?

下手の方には、「農機具を直すのが上手な人」もいらっしゃるようで…。
集落の中で上手な人がやる、というのはいいなーと思います。

それをバリバリ壊していると、なんとも複雑な気持ちになるのでした。
これからお風呂の工事もするんですが、これも同じ方の作ったところなんだよなー…。苦笑

2日目は今一つのお天気だったのですが、帰りに現場を振り返ったら雲海の波打ち際になっていました。