西日本豪雨災害について

プリントが張り付き、時計が止まっている。浸水した時間かな…

この度の豪雨で被災された皆様、復興に向け尽力されている皆様へ、心よりお見舞い申し上げます。

また、心配してご連絡をくださった皆さん、ありがとうございます。
我が家は元気にしています。
バタバタしており、丁寧なお返事ができていなくてごめんなさい。

今住んでいる市営住宅は高原のひらけたところにあるので、災害から一週間ほどたった今、ここにいると何事もなかったようにのどかです。
美星町は大きな川がないので、洪水被害はなかったようです。

しかし、大雨で地盤が緩み、6日から8日にかけ、地滑りや崩落が起きました。
東京で行われた移住相談会から家に戻るときは、新幹線の運休で日延べして、岡山についてからは各所道路の通行止めで、本当に家に帰り着けるのかとヒヤヒヤ…
無事は確認していたものの、夫と娘に会えた時は、心底ほっとしました…

「オハナはいつも一緒…」とリロ&スティッチみたいなことを本気で思ったよ。


7月6日と7日の移住イベント中は、災害対応メールが次々と携帯に送られてきており、
じつは、どのブースの担当者も複雑な気持ちで移住相談を受けていました…
総社市さんは、列車運休のため東京まで来ることができませんでした。

井原市に戻ると、井原市地域おこし協力隊の中から声が上がり、7月9日から有志で復旧ボランティアをはじめました。

テレビではまだ、お隣の倉敷市真備町の映像くらいしか流れていませんでしたが、その近隣も、報道されていないところでたくさんの被害が出ていました。
9日朝の時点でも、614件の通報が井原市へ寄せられていました。土砂崩れによって亡くなる方もでてしまった…。

これだけ被害が広範囲だと、報道はとても遅いんだということが分かりました。
Facebookで近隣から流れてくる被災情報のほうが早く、生々しく、でも心配な相手の様子が見えてくるかというとそうでもない…精神的に参ってしまうので、Facebookにかじりつかない様にしています。

神経が緊張して災害モードになっているので、正直なところ、復旧のお手伝いをさせていただくことで救われている部分があります。
動いているほうが、気持ちが楽になる。

東日本大震災の時に、物資の運び込みやイベントのボランティアをさせていただいた時も、そんな感じだった。
人助けは、自分の心の安定のためにさせていただいているんだと思うくらいがちょうどいいと思う。

下水が雨量に耐え切れず汚水がオーバーフロー。家屋内の土間、家屋周辺が浸水。
消毒用に石灰を撒きます。

高屋川が氾濫し浸水。道路も土間も灰色

河川の氾濫による床下浸水で床下に入った汚泥を掻き出す

床上浸水で濡れた畳を運び出す。恐ろしく重い。

高温多湿のためカビや腐敗が進んでおり、運び出しが時間との勝負になっていく

また、いつもお世話になっている子育て支援施設「jamur」滝沢さんの声掛けで、広範囲に被害が及んだ倉敷市真備町へも行きました。
前日にやっと水道が復旧。掃除に取り掛かれるようになったところ。
すべてが灰色の泥に覆われ、被災ごみが道路わきを埋め尽くし、田んぼが崩れ稲は倒れて腐る…津波の後のようでした。

小田川の氾濫により二階まで浸水。流れ着いたボートでなんとか逃げることができたのだそう。



浸水した家屋の片付けを粛々とされる方々。
呆然となりながらもボランティアには笑顔を向けて作業される様子に頭がさがります。
自分の家だったら、たぶんショックで手を付けられない。
泥を被ってしまった家財は、痛み、細菌汚染もあり、ほとんど使うことができません。
自分の生活の一部だったものを、ゴミやガレキと割り切れるだろうか?

こういう事態は、人の手にゆだねてしまったほうが良いのかもしれません。
被災された方、どうぞボランティアを使ってください。
できる範囲、僅かなおばちゃん力ではありますが、わたしもお手伝いさせていただきます。


また、浸水した場所は、川底の泥に加え溢れた下水も混じり、汚泥をかぶった状態です。
乾いた後も、粉塵として空気中を舞います。
ボランティアの中には、感染症発症などの情報が流れ始めました。

ボランティアをされる方、ゴム引き軍手・マスクは必ずしてください。
ちなみに、よく長袖・防塵マスク・ヘルメットなど重装備が推奨されていますが、正直、暑くて作業にならない。軽装は問題外ですが重装備は熱中症になりそう。
危険の種類を判断して、装備を組み替えるつもりのほうが良いと思います。
つまり、判断が鈍ってケガや熱中症のリスクが上がるほど長時間作業しないほうがいいし、これは自衛できなそうと感じたら、最前線はやめにして違う仕事を手伝うのがいいと思います。
みんなてんてこ舞いですから、手伝うことはいっぱいあると思います。

なんて言って、自分も作業後に頭痛に見舞われてダウン、夫にごはん作ってもらったんですが…
自戒をこめて。


そんな感じで、今被災後の片付け作業が続いていますが、日が経つにつれ生活再建に向けての動きが始まっています。
必要な支援が変わってきます。

心を寄せてくださる方にお願いです。
1円でいいので、募金をおねがいします。
1.27億人が1円づつ募金したら1.27億円です!
赤ちゃん募金しないけど!

必要な物資がないか聞いてくださる方も多いのですが、これがなかなかマッチングができないのです。
報道されたところに物資が集まりすぎ、仕分けが追い付かない。昨日までは水が必要だったけど、今日は復旧した。ここでは余ってしまっているけど、よそへ配分する手間を割くことができない。とか。
また、流通網のマヒから物の不足が起こっていることが多く、送っても届くのが遅れたり、流通網を個人の物資でむやみに圧迫してしまう可能性もあります。

子供服を集めていた方も、大手衣料品会社が寄付するという話になって、子供服の行き先が宙に浮いてしまいました。
仕分けの手間を考えると、たしかに新品をサイズごとにドカッと受け取ったほうが作業効率が良いです…
気持ちは複雑ですが…。

もちろん被災者と直接のパイプを持っている方は、ご本人の要望をぜひ聞いてあげてください。
大きい支援ではカバーできない、迅速できめ細かな対応ができるのは、細やかな繋がりの強みですもんね。


同じ理由で、募金先も支援したい地域へなるべく近い小さいものが良いと思います。
募金は公平性を担保する必要から、被害状況の把握などが一通りすんでから行き先を決めるため、規模が大きいほど実際にお金が届くまでの時間がかかってしまうし、どう使われたかも見えにくい。
大きい組織の信頼感もあるので、もちろん誰かの役に立てば、という気持ちには十分こたえてくれますが、もしも、旅行に行ったことあるあの場所、あの果物美味しかったな、とか…何かのご縁をお持ちの方なら、どうぞ少しでも早くその場所へ届くように募金してみてくださいね。

で、、わたしは井原市民なので自分の身近なところで挙げさせてください~↓

◇山陽新聞社:「岡山豪雨」義援金受け付け 8月10日締め切り

◇公益財団法人 みんなでつくる財団おかやま:ももたろう基金

◇ふるさとチョイス(ふるさと納税)災害支援:岡山県井原市災害支援 ※寄付になります。返礼品はありません。


さらに個人的なことを申しますと…

横浜から移住して子育て支援施設jamurを作ってくれた滝沢さん。移住者のつなぎ役にもなってくれていて、わたしもお世話になっています。
そのご主人が、運営されている放課後等デイサービス「ホハル」が被災してしまいました。
ホームページ見てみてー!可愛い建物。コンセプトも、障害がなくても行かせてあげたい感じなのです。
これが被災してしまいました…。倉敷市真備町にあり、天井まで浸水して建材はぶかぶかだったそう…。
すべて撤去して、泥を掻き出し、
再びリスタートをしようと頑張っています。
再建のための費用をクラウドファンディングで募っています!

◇クラウドファウンディング Ready for:開始3ヶ月、豪雨災害で水没した子どもの学び場「ホハル」再建へ

どうぞご支援、よろしくお願いいたします!